一枚看板の「政界引退」に大阪維新の会が揺れている。「大阪都構想」の賛否を問う17日の住民投票で反対多数となり、維新代表の橋下徹大阪市長は任期満了となる12月での政界引退に向け、後任の代表の選出と引き継ぎを進めていく意向を表明した。維新内では橋下氏の決意を受け入れる声があがる一方、幹部の一人は早くも「(再登板の)舞台を整える」と息巻く。維新の原点である都構想実現への道がなくなり、「存在意義が見いだせなくなった」との喪失感も出始めた。党旗揚げから5年余り、存続への試練を迎えようとしている。